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96.小鳥の歌からヒトの言葉へ [生物]

 このあいだ紹介した「91.ハダカネズミ」の著者岡ノ谷一夫氏は動物の鳴き声によるコミュニケーションの研究者で、そこからヒトの言語の発達の原初を探ろうとしている。

 その岡ノ谷氏が、同じ岩波科学ライブラリーに、元々の研究課題である鳥の鳴き声について2003年に書いた本が今週の本「小鳥の歌からヒトの言葉へ」であるデバ。「ハダカデバネズミがおもしろかったので読んでみたデバ。 〃゜⊆⊇ー ←ハダカデバネズミ^^

 岡ノ谷氏は、アメリカのメリーランド大学で動物の音声コミュニケーションに関する研究方法を学び帰国。千葉大学で小鳥の歌の研究を始められた。現在は理化学研究所(理研)に所属しておられようだ。これはこのあいだも書いたか。

 ジュウシマツの「歌」によるコミュニケーション、その発達をかなり深く掘り下げてを研究していてなかなかおもしろい本だよ。

 ところでジュウシマツって分かる?僕が子供の頃はよく飼われてたんだけど。僕も飼ったことがある。部屋で放し飼いにしてたら窓から逃げちゃった。wwwバカな子。ちょっと鳥との友情を信じてみたんだけどね。

 最近は小鳥を飼うのがあまりはやってないみたいで、生徒に聞いても小鳥を飼ってるうちは少ないなぁ。やっぱり犬が最近は多い。猫など他の動物はわりと少ないな。Wさんはお父さんが海で採ってきたタコを飼ってるそうだけど。^^;

 こんなやつだよ、ジュウシマツは。漢字では十姉妹と書く。

WS000452.JPG wikipediaより

 東南アジアにいるコシジロキンパラという野鳥を江戸時代に家禽化したものらしい。ジュウシマツになってから250年たってない。だから単純なコシジロキンパの鳴き声と比較することで、その「歌」の発達のようす、進化のようすが解明できるわけだ。

 ところで「鳥の歌」といえば、「53.進化とはなんだろうか」の著者長谷川眞理子氏(学大附属高校卒だよ)が前にTV(たしかNHK)で「最近のクジャク界のオスのトレンドは羽根のきれいさではなく、鳴き声のきれいさ。」と言っていた。

P1050297.JPG

 羽根のきれいさにはメスが飽きちゃったのかも。声のきれいなオスがメスを獲得できて、子孫を残せる。すると、今度は羽根ではなく声がどんどんきれいに、鳴き方がどんどんうまくなっていくのかもしれない。こういうのを「性淘汰(せいとうた)」という。

 ジュウシマツもペットになって、安全なところでオスが自由に鳴けるようになり、メスがその「歌」にひかれ「歌」が発達したらしい。この本の後半のその内容の部分はなかなかおもしろいよ。

 鎌倉と逗子の間に披露山公園ていうのがある。上のクジャクはそこで飼われているお方たち。当然のことながらハダカデバネズミには興味がない、っていうか避けてた。^^;

 そこでその辺の雑草でつってみると…

P1050311.JPG

 近づいてきたところでデバと記念撮影。パシャッ!

 ここは戦争中は高射砲の基地だったそうで、高射砲の円形の台座跡が3つあり、花壇、展望台、

P1050319.JPG

 なぜかサル山になっている。オリの中がサル山だよー。海を望む岬の上のサル山。

P1050318.JPG

 鳥はそれとは別に何種類か飼われてる。展望台からは富士山がこの日はよく見えた。ちょっと水蒸気が多くてクリアじゃないけど。

P1050321.JPG

 サル山にはニホンザルが十数匹。去年生まれた子ザルは名前はなぜか「エダマメ」だって。

P1050338.JPG

 話を戻そう。鳥の研究といえばニコ・ティンバーゲン(1907-1988)。理科散歩1冊目の本「1.ソロモンの指環」 (今日は自分リンク多め^^;)の著者コンラート・ローレンツと共に動物行動学を拓いた人だ。

 そのティンバーゲンに動物行動学研究の概念的な枠組みである「4つの質問」というのがある、というのをこの本を読んでいて20年ぶりぐらいに思い出した。

 そうか、集英社新書の長谷川眞理子「生物をめぐる4つの『なぜ』」これだったか!しまった、「なぜなぜ本」かと思って本屋で目についたけど読まなかった。wwwそのうちとりあげよう。

 話を戻そう。「4つの質問(この本ではこう呼んでいる)」とは、

行動のメカニズム その行動がどのようなしくみによって可能になっているかを探る研究
発達 その行動が個体発生の過程でどう獲得され、どう発現するのかを考える
機能 その行動をとることにより、その遺伝子群(つまり個体群みたいなもの)がどのような利益を得るのかを知る
進化 その行動がどのような淘汰(とうた)によって進化してきたのかを知る

である。

 岡ノ谷氏はこの4つの質問に沿って「ジュウシマツはなぜ複雑な歌を歌うのか?」という研究を進められたそうで、この本もそれに沿って書かれている。

 だから動物行動学の入門としても良いかもしれない。中学生からはちょっとはずれちゃうけど。

 さて、全体としてはとてもおもしろい。最後は、研究の結果から、人類の言語の発達へのこれまでのアプローチに疑問を呈してる。

 チンパンジーなどを使ってやってる、まず単語を覚えさせ、次にそれを組み合わせて簡単な意思の疎通を図るというアプローチ、そうではなく、単語の発達と文法の発達は同時に進んだのではないかというのだ。なるほどー。今後の研究が楽しみですな。

 さてさて、その重要な文法、歌文法の解析の手段が高度でちょっと分かりにくいでしょう、中学生には。ここは大学生向けだね。他のところは読めるかな。「ハダカデバネズミ」の方が2冊目だけあって分かりやすいけど。中身充実度はこっち。まぁ、どちらも若い人のために書かれているので機会があったら読んでごらん。

 

◆中学生で読める度:★★★☆☆   
◆内容充実してる度:★★★★    

 

小鳥の歌からヒトの言葉へ (岩波 科学ライブラリー92)

小鳥の歌からヒトの言葉へ

  • 作者: 岡ノ谷 一夫
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2003/06/11
  • メディア: 岩波科学ライブラリー92
    価格 : 1155円

 

 

披露山公園でクジャクとエダマメとデバの写真を撮った日、夕陽がとってもきれいだった。そして陽が沈むと空には一匹の龍が…

P1050404.JPG

 ↑ 拡大はしてるけど、このまんまの色でした。

 

 冬期講習が終わり、入試へ向けてなだれ込んでおります。皆様のブログへのコメントが滞っておりますがお許しを(見には行ってますよー)。


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アヨアン・イゴカー

あ、新しい助動詞デバないか!
すうちい先生、ハダカデバネズミ君があんまり可愛いから、手放せないのデバ?まさか、授業中は同席していませんね?

>ジュウシマツの「歌」によるコミュニケーション、その発達をかなり深く掘り下げてを研究していてなかなかおもしろい本だよ。
早速、メモを取ったデバ。
by アヨアン・イゴカー (2009-01-15 00:14) 

mistletoe

自宅のPCからでniceが押せないス。
デバ仲間ができて勝手に嬉しいワタシ。
一番はじめの記事の羅列にデバも記載しているワタシ。
相方にぬいぐるみの話したら一分の一スケールか?
とかガンダムのプラモのやうに聞くのでシカトしました。
実際の方が小さいですよね?

小鳥飼いたいんでスよ〜。マメルリハとかオカメちゃん。
でも犬と違って預けられないし。。。デリケートで。
(うちのワンコは母やら同じマンションの人が預かって
くれますが。。。)
ワタシは鴉とコミュニケーションかなりとってます。
周りからはやめろと言われるんですが鴉もスキで。。。
『ソロモン〜』懐かしいデス。
アッテンボロー時間を見つけてお送りします!
by mistletoe (2009-01-15 01:12) 

すうちい

>アヨアン・イゴカーさん すみません、ハダカデバネズミのイラストを描いたべつやくれいさんのパクリデバ。^^;
授業には今度持って行こうかと思っていたところで、ギクリです。

最後におまけについているヒトの言語の単語と文法のパラレル進化説がおもしろく、理研でのこの研究の発展を期待してるデバ。
by すうちい (2009-01-15 10:37) 

すうちい

>mistletoeさん niceなんて気にしないでください。名詞を置いてくるようなわけシステムですから、コメントだけで充分です。

デバ、はまりますよねー。
ほんとだ、1つめの記事に入ってた。オー、淡路町まつや!Z会のすぐ蕎麦だ、いやそばだ。親子丼もうまいデバ。〃゜⊆⊇ー

私もこの記事書きながら、久々に小鳥を飼いたいなと思いました。やはりジュウシマツですな。問題はすうちいだ…一度庭でスズメをつかめたことがある。うーむ…
by すうちい (2009-01-15 10:52) 

すうちい

そうそうデバぬいぐるみは女王1/1デフォルメモデルです。^^
ただデバが上しかないんですよね。♯
これ下のデバもあったら相当良いできなのになー。
by すうちい (2009-01-15 11:50) 

かなりあ猫

以前、飼っていたセキセイインコは、近づくと止まり木でぐるっと前転してくれました。亡くなって久しいですが、ちょっと、コミュニケーションを取れていたと思います。
by かなりあ猫 (2009-01-17 01:07) 

SAKANAKANE

動物のコミュニケーションや、人間の言語学には、とても興味が有ります。
砲台がしっかりと残っているなんて、面白いですね。しかも背負式?高射装置も有ったのかな?ってマニアック過ぎましたね。
江ノ島?越しの富士山も良いですね~。
紅龍も、縁起が良さそうですね。
by SAKANAKANE (2009-01-17 16:20) 

すうちい

>かなりあ猫さん 私もセキセイインコを飼ったことがあります。頬をなぜてやると気持ちよさそうにしますよね。^^
by すうちい (2009-01-17 18:29) 

すうちい

>SAKANAKANEさん 背負式???高射装置?????^^; お詳しいですね。

紅龍は本当にきれいでした。シルエットになった富士山も。でもゲキ寒っ!
by すうちい (2009-01-17 18:57) 

素風

『小鳥の歌からヒトの言葉へ』、おもしろそうですねー。特に歌文法の解析が興味深いです。今後の研究がほんとに楽しみですね。クジャクの性淘汰の傾向が変わったらしい、というのはニュースでも取り上げられていましたね。メスからすると「見栄えの点では似たり寄ったりだよねー」ということなのでしょうか。
by 素風 (2009-01-19 15:02) 

すうちい

へぇ~、ニュースでもやったんですか。
しかし美声ったって「ケポーッ」ですけどね。
女心がよく分からない…^^;
by すうちい (2009-01-19 16:31) 

カラフルサマー

あんまりジュウシマツって見たこと無いなあ…
やはり一度はコミュニケーションをとってみたい(^O^)

かわいいなぁデバちゃん〃゜⊆⊇ー



そしてそして、私は誰でしょう^^




by カラフルサマー (2009-01-19 21:08) 

すうちい

むかしはジュウシマツやセキセイインコを半分ぐらいの家で飼っていたような。

8月13日生まれだ!
by すうちい (2009-01-20 17:55) 

サプライ

ジュウシマツ子供の頃飼ってました。
元気で繁殖もしやすいですね。
by サプライ (2009-01-21 13:05) 

すうちい

今はペットショップでもあまり小鳥を見ませんものね。
ああいうはかない命とふれあうことも重要ですけどね。

そういえば今思い出しましたけど、中1の時に巣から落ちたスズメの雛を保護して飼い始めた生徒が去年卒業していきました。
時々エサをやらなければいけないので、Z会に連れて行っても良いですか?と聞かれ、了承し、連れてきたなぁ。まだ元気かな?
by すうちい (2009-01-21 15:10) 

いっぷく

じゅうしまつ飼ってましたよ。卵をよく産んで増えました。
子ども時代に小鳥を買ったことが随分と役に立ってます。
それにいい思い出です。
みんなもっと鳥を飼ったりすればいいと思います。
by いっぷく (2009-01-29 05:23) 

すうちい

昔は街に小鳥屋が必ずありましたからね。
伝書鳩を飼ってるやつもいたし。
お祭りに行くとひよこが人気だったし。
「絶対ダメ!」という親との闘いでした。
by すうちい (2009-01-30 13:45) 

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